子どもたちが通ってる学校や、病気になったときにお世話になる病院など政令で定められてる建築物があります。
これらの政令で定められている建築物の調査を行えるのが「特定建築物調査員」です。
本記事は、特定建築物調査員の資格概要、仕事内容など解説していきます。
本記事でわかること
- 特定建築物って何?
- 特定建築物調査員とは?
- 特定建築物調査員資格概要
- 特定建築物調査員の仕事内容とは?
上記内容について解説していきます。
特定建築物って何?
特定建築物とは、建築基準法6条1項一号の建築物および政令で定められる建築物のことです。
国が定めている特定建築物は、病院や百貨店、劇場、学校など特別な用途に使用され、不特定多数の人が利用する建築物で使用する床面積の合計が200㎡以上あるものとなっています。
各都道府県が定めている特定建築物は、国が定めている基準プラス独自の基準があることが多いです。
関連記事:林業架線作業主任者資格とは?資格概要と合格率、資格取得方法を解説!
特定建築物調査員とは?
特定建築物調査員は、学校や病院、診療所、オフィスビルなど、特に重要であると政令で定められている建築物の調査をする国土交通大臣が認定する国家資格です。
具体的には、建築物の敷地構造や電気、上下水道、空調などの設備を点検します。
建築基準法ではすべての特定建築物の定期的な調査を義務付けており、結果は特定行政庁へ報告します。
特定建築物調査員になることができるのは特定建築物調査員または一級・二級建築士となっています。
特定建築物調査員資格概要
ホームページ・受講申込・問合せ
願書申込み受付期間
例年:7月下旬(予定)~8月下旬頃まで
令和3年度 令和3年5月10日(月) ~ 令和3年7月30日(金)(受付終了)
令和3年度より以下の書類も提出しなければいけません。
- 被保険者記録照会回答票
- 労働者名簿(労働基準法 第107条規定)
受講料(税込み)
52,800円(テキスト代含む)
受講日程・受講地
新型コロナウイルス感染症対策のため、講義は『WEB受講』と『会場受講』とどちらか選択となっています。
※4日目に修了考査が実施されます。
- 東京・・・・① 10月下旬~11月上旬頃② 11月中旬~下旬頃
- 大阪・・・・10月下旬~11月上旬頃
- 福岡・・・・11月中旬~下旬頃
※各会場定員になると受付が締め切りとなりますので注意してください。
『WEB受講』とは?
- WEB受講の場合も修了考査は会場となります。
- 視聴期間中は24時間何回でも受講可能です。
- WEB受講は、視聴期間中に全講義の視聴完了が修了考査受講の要件となります。
- 講義の視聴は修了考査日まで視聴可能です。(視聴期間内に全講義を視聴完了必須)
受講資格
- 指定学科で大学の大学を卒業し、実務経験、2年以上の者。
- 指定学科で3年制短大(夜間を除く)を卒業し、実務経験、3年以上の者。
- 指定学科で2年制短大を卒業し、実務経験、4年以上の者。
- 指定学科で高校を卒業し、実務経験、7年以上の者。
- 建築に関しての実務経験、11年以上の者。
- 特定行政庁職員として建築行政に関して、2年以上の実務経験者。
- 消防吏員として、5年以上の火災予防業務の実務経験を有する者
- 甲種消防設備士として、実務経験、5年以上の者。
- 防火対象物点検資格者として、実務経験5年以上の者。
- 上記と同等以上の知識及び実務経験を有する者。
受講内容
※講習は以下の科目を4日間に分けて行い、最終日に修了考査が行われます。
- ① 特定建築物等定期調査制度総論(1時間)
- ② 建築学概論(5時間)
- ③ 建築基準法令の構成と概要(1時間)
- ④ 特定建築物等の維持保全(1時間)
- ⑤ 建築構造(4時間)
- ⑥ 防火・避難(6時間)
- ⑦ その他の事故防止(1時間)
- ⑧ 特定建築物等調査業務基準等(4時間)
- ⑨ 修了考査(2時間)
修了試験の合格基準
30問中、20問以上の正解で合格となります。
修了考査が不合格であった場合、次年度に限り修了考査のみを受講することが可能ます。
関連記事:認定電気工事従事者資格とは?申請するメリットって何?電気工事士との違いは?
特定建築物調査員の仕事内容とは?
特定建築物調査員の仕事内容とは、建築基準法第2条2項で定められている学校や劇場、百貨店、ホテルなどの不特定多数の人が利用する建築物の定期点検と結果報告です。
点検は、建築基準法の12条に従って、敷地の構造や建物の内外装の状態、上下水道、電気設備、消防設備などが正しく安全に使われているか点検して検査します。
また特定建築物の所有者への指導を行うこともあります。
建築物の調査・点検
建築物の点検対象は、屋根は仕上げ材の不具合や雨漏りの原因となる劣化がないか、外部は擁壁などに亀裂やふくらみがないかや地盤沈没はないかや雨水の排水は適切かなどを確認します。
また、建物内部は防火上で不燃性能が必要とされている仕上材の劣化・破損がないか、バルコニーや階段などの避難設備は避難を妨げるような障害物が置かれていないかなどを確認します。
建築物の点検は、規定に基づいて3年ごとに実施することが義務付けられています。
点検の結果は、各建築物の所在地を所管する地方自治体に報告します。
建築物の設備等の調査・点検
建築物の設備等の調査・点検の対象は、電気設備、換気設備、排煙設備、給排水設備、防火設備、避難設備等になり、主に目視で確認することになっています。
確認項目は、ひび割れやさびがないかや腐食していないか、設備は正しく作動するかなどです。
建築物の設備に関する点検は、規定に基づいて1年以内ごとに実施することが義務付けられています。
関連記事:【2022最新】簿記二級の偏差値 合格率を気にする10人中8人がやってる事とは?
まとめ
この先、特定建築物調査員の資格は、この先も需要がある国家資格だと言えます。
しかも、講習を受けて、修了考査を受けるだけと、比較的簡単です。
今なら、『WEB受講』もあるので、講義がわからなければ、何度もみれるのでありがたいですね!
この先も安定して、仕事がありそうな「特定建築物調査員」資格、あなたも挑戦してみてはいかかでしょうか。