簿記という言葉は知っていても、実際に日商簿記がどんな資格かについて、説明できる人は少ないのではないでしょうか。
就職や転職に有利かもしれない、取っておいた方がいい資格だと聞いたなど、意味も分からないままに勉強を始めた人もいると思います。
もちろん分からなくても合格することは可能ですが、日商簿記とは何かを分かっておいて損はありません!
また、簿記に興味があるものの、何級から受けるべきか、全商簿記とどちらがいいかなどのよくある悩みもこの記事を読めば解決できるでしょう!
今回は、日商簿記とはどんな資格なのか、何級から受けるべきか、メリットはあるのかなどについて簡単に解説させて頂きます!
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日商簿記とはどんな資格?
日商簿記検定とは、日本商工会議所が実施している簿記の技能について問われる検定試験です。
小さな企業から大きな企業まで、お金の動く場所であればどんな企業でも使われているのが、簿記です。
企業は、決められたルールにのっとって、お金の動きを日々帳簿に記録し、財務諸表という報告書にまとめることが義務づけられているんですね。
財務諸表を見れば、経営状況や財政状況の確認ができます。
簿記試験は、帳簿の記録や財務諸表を作成するための技能について問われる試験ということですね。
簿記試験は、初級、3級、2級、1級があり、100点中70点で合格できます!
初級 | 3級 | 2級 | 1級 | |
試験科目 | 簿記基本知識 | 商業簿記 | 商業簿記 工業簿記 | 商業簿記 工業簿記 会計学 原価計算 |
試験時間 | 40分 | 60分 | 90分 | 180分 |
試験日 | ネット試験のみ | 年3回(6月・11月・2月) ネット試験 | 年3回(6月・11月・2月) ネット試験 | 年2回(6月・11月) |
級が上がるにつれて、より専門的になっていき、試験時間も長くなっていることが分かりますね。
2級を持っていれば、問題なく帳簿の記録や財務諸表を作成できるようになりますので、2級合格を目指して勉強を始めることをおススメします!
日商簿記2級の偏差値についてはこちら!
日商簿記は何級から受けたらいい?日商簿記3級から受けた方がいい人とは?
日商簿記を受けようと決めたものの、何級から受けたらいいか悩みますよね。
特に、最終的には2級を目指しているけれど、勉強を3級から始めるか、2級から始めるかを悩む人は多いと思います。
日商簿記3級から受けた方がいい人とは?
日商簿記3級から受けた方がいい人は、まず、簿記についての知識が全くない人です。
簿記3級では、簿記の基本を1から学べます。
これから2級1級とステップアップしていきたい人は、3級の知識が必ず必要になってきますので、まずは3級から受験しましょう。
また、学生時代に簿記の勉強をした、経理の職についていたことがあるなど、「少しは知識があるけど自信がない・・・」という人は、以下のキーワードのやり方が分かるかどうかを基準にしてみてください。
・貸方、借方
・仕訳
・試算表
・決算処理
・損益計算書
・貸借対照表
この中で1つでもやり方が分からないものがある人は、3級から受験しましょう!
やり方は分かるけど不安だという人は、まずは本屋さんで3級のテキストを見ることをおススメします。
パラパラと見て、だいたいのことが分かるという人は、2級から受験しても大丈夫だと思います。
日商簿記独学取得のロードマップはこちら!
日商簿記2級から受けた方がいい人とは?
日商簿記2級から受けた方がいい人は、簿記の基礎知識を持っている人です。
具体例をあげるのであれば、日商簿記3級に合格したことがある人や、経理職についていて仕訳や帳簿などを普段から行っている人ですね。
簿記の基礎部分は、理解できていると思いますので、簿記2級から受験しても問題はありません。
また、簿記3級に合格してから、かなり時間がたってしまっている人もいますよね。
時間がたって内容を忘れてしまっている可能性がある方は、まずは3級のテキストを一通り読んでみましょう!
テキストを読むことで、思い出してくると思います。
注意すべきなのは、簿記の範囲が改定していることですので、もし、見覚えのない問題があれば、3級のテキストで勉強しておきましょう。
3級のテキストを一通り読み、新範囲の学習が終われば、2級から受験して問題ないと思います。
日商簿記2級独学でお金をかけずに勉強する方法はこちら!
日商簿記を取得するメリットはある?
日商簿記を取得するメリット3選!
- どんな職種でも役に立つ!
- 就職・転職に有利!
- 税理士の受験資格が与えられる!
1つずつ解説していきます!
どんな職種でも役に立つ!
簿記の知識は、どんな職種で働いていたとしても活かせるんです!
経理職は、お金を扱う仕事で、帳簿や財務諸表を扱いますので、役に立つのはみなさんご存知ですよね。
しかし、簿記が役に立つのは、経理職だけではないんです!
営業職であれば、見積書の作成やコスト計算に使えますし、管理部門であれば、経営に必要な書類作成や財務状態の分析にも役に立てられます。
簿記の知識を持つことで、企業全体のお金の流れについて理解できますので、どんな職種についていても使えるんですね。
就職・転職に有利!
日商簿記2級以上を取得することで、就職や転職に有利になります。
経理職では、簿記2級以上を必須スキルとして募集しているところが多くありますよね。
経理職以外でも、簿記2級を取得していることは有利に働くことが多いと言われています。
また、1級まで取得できれば、大企業の経理職や、経営管理などにつくことも夢ではありません!
また、社会人の方は簿記を取得することで、昇給ができたり、社内での評価が上がることも大きなメリットの1つですね。
税理士の受験資格が与えられる!
日商簿記1級に合格すれば、税理士の受験資格を得られます!
税理士試験を受験するには、さまざまな条件がありますが、その1つが日商簿記1級の合格なのです。
今後、税理士や公認会計士を目指す人は、まずは簿記を勉強することをおススメします!
簿記を勉強していく上で、もしかしたら税理士や公認会計士の道を目指したくなるかもしれません。
高校生も日商簿記を受けた方がいい理由とは?知恵袋でも質問が多い?
簿記検定には、日商簿記と全商簿記の2種類があります。
Yahoo!知恵袋では、高校生が日商簿記を受けるべきかどうかの質問がたくさん投稿されています。
日商簿記を受けるべきか、全商簿記を受けるべきか悩んでいる高校生が多いのが分かりますね。
全商簿記は、全国商業高等学校協会が主催していますので、高校生は受験する機会が多いのではないでしょうか。
しかし、高校生も日商簿記を受けた方が、これからの人生で役に立つのです。
全商簿記は、学生の資格という印象が強いですが、日商簿記は、企業や大学からの評価が高いためです!
日商簿記は、就職に有利だと先ほどお伝えしましたよね。
就職以外にも、日商簿記を取得していれば、大学受験に役に立ったり、大学の単位が取得できたりするのです。
高校卒業後に、就職や進学を考えているのであれば、日商簿記を取得しておいて損はありませんね。
全商簿記と日商簿記は、難易度や試験範囲が異なります。
全商簿記 | 日商簿記 |
1級 | |
1級 | 2級 |
2級 | 3級 |
3級 | 初級 |
難易度を比較するとこのようになりますので、全商簿記を取得済みの人は参考にしてみてください。
全商簿記1級を持っている人は、日商簿記2級に挑戦することをおススメしますが、範囲は日々変わっていますので、しっかりと違いを確かめて、受験しましょう!
高校生が日商簿記を合格するための独学学習の手引きはこちら
まとめ
日商簿記について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
お金の動く場所で、帳簿や財務諸表を作成することが簿記だと分かりましたね。
簿記は、どんな企業でどんな職種で働いていたとしても、役に立つ資格です。
自分の今の状況を振り返って、3級と2級、どちらかから勉強を始めてみましょう!
また、高校生でも日商簿記を受けることで、今後の人生にメリットがたくさんあるはずです。
日商簿記について理解した上で、ぜひ受験を検討してみてください!
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もしあなたが2回目の日商簿記試験に挑戦するなら下記記事を参考にどうぞ!