「建築設備士」とは、簡単に解説しますと、空調・換気、給排水、電気などの、建築設備全般に関する知識及び技能を有し、建築士に対して、建築設備の設計・工事監理に関するアドバイスを行う設備の専門家のことです。
本記事では、「建築設備士」の資格概要と仕事内容、また建築設備士資格取得するとどんなメリットがあるのか解説しています。
本記事でわかること
- 建築設備士とは?
- 建築設備士資格概要
- 建築設備士の仕事内容
- 建築設備士取得するメリット
上記の内容について、解説していきます。
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建築設備士とは?
建築設備士は、建築物に備えられている建築設備に関する専門的な知識や技術を持ち、建築士に対して建築設備の設計や、工事監理の助言を行うことができる国家資格です。
建築設備士が自ら建築物自体の設計を行うことは無く、建築士から助言を求められた場合にその業務を行うことになります。
建築設備士資格概要
ホームページ・受験申込・問合せ
- 本部 03-6261-3310
- 北海道支部 011-221-3150
- 東北支部 022-223-3245
- 関東支部 03-6261-3318
- 東海北陸支部 052-261-6816
- 近畿支部 06-6942-2214
- 中国支部 082-245-8055
- 九州支部 092-471-6310
願書申込み受付期間・受験料(税込み)
- 願書申込み受付期間:3月上旬~中旬頃まで
- 受験料(税込み):36,300円
身体上の障害等に係る特別措置について
身体に障がいがあるため、受験に際し、特に何らかの措置(座席の配慮、試験時間の延長等)を希望される方は、障がいの程度を証明する書類等が必要となりますので、申し込み前にセンター本部にお問い合わせ下さい。
受験資格
建築設備士の資格は、取得するために一定の学歴や実務経験が必要になります。
必要な学歴や、実務経験は以下のようになっています。
学歴または資格 | 必要な実務経験年数 |
---|---|
四年制大学指定学校指定科目卒業者 | 卒業後2年 |
短期大学、高等専門学校、旧専門学校指定科目卒業者 | 卒業後4年 |
専修学校(専門課程) | 卒業後2年 |
専修学校(専門課程以外) | 卒業後4年 |
1職業能力開発総合大学校 職業能力開発大学校(総合過程、応用過程または長期過程) 職業訓練大学校(長期指導員訓練課程または長期過程) | 卒業後2年 |
職業能力開発総合大学校 職業能力開発大学校 職業能力開発短期大学校(特定専門課程、専門課程) 職業訓練短期大学校(特別高等訓練課程、専門訓練課程または専門課程) | 卒業後4年 |
高等学校卒業後、職業能力開発校、職業能力開発促進センター または障害者職業能力開発校(普通課程)修了 | 修了後6年 |
高等学校卒業後、職業訓練施設(職業訓練短期大学校を除く) (高等訓練過程、普通訓練過程又は普通課程)修了 | 修了後6年 |
高等学校・旧中学校指定科目卒業者 | 実務経験6年 |
一級建築士、一級電気工事施工管理技士、 一級管工事施工管理技士、電気主任技術者の資格取得者 | 実務経験2年 |
空気調和・衛生工学会設備士の資格取得者 | 実務経験2年 |
建築設備に関する実務の経験のみの者 | 実務経験9年以上 |
試験内容
一次試験(学科)
① 建築一般知識・建築法規(3時間)
② 建築設備(3時間)
①:建築設備士試験の一次試験はマークシート方式です。区分が3つあり、建築一般知識(30問)・建築法規(20問)・建築設備(50問)に分かれています。
給排水衛生設備や電気、空調などの専門分野だけでなく、建築計画や構造力学といった一般的な建築知識が出題されます。
建築と建築物全般についての学習が必要です。
建築一般知識の区分では、環境工学・建築計画・構造力学・施工計画などが出題されます。
建築法規の区分は問題数が少なく、設定時間は建築一般知識と同じです。
二級建築士の過去問で対策をするのがオススメです。
②:建築設備の区分では、一級建築士試験より高度な専門知識を問われます。
建築設備士の過去問だけでは出題数が少ないため、これに加えて、一級管工事施工管理技士や一級電気工事施工管理技士など、専門的な過去問も幅広く学習するのがオススメです。
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二次試験(設計製図)
建築設備基本計画、建築設備基本設計製図(5時間30分)
一次試験合格者のみ受験できます。区分は2つあり、「建築設備基本計画」と「建築設備基本設計」です。
机上の知識だけでなく、実際の建築現場での経験がものをいう試験といえます。
二次試験の記述式問題では、丁寧な文字の記述と、誤字・脱字に注意が必要です。
記述式問題では、建築物の条件が与えられ、建築設備を計画する上で気をつけた内容を検討し、文章で説明します。
製図問題では、設備プロット図を作成したり、系統図を作図したりします。
例えば電気設備の場合、高圧単線結線図を作図するなどです。
免除(科目等)について
前年の一次試験(学科)に合格した者は、申請により、翌年の一次試験(学科)が免除されます。
合格基準
以下を全て満たした者が、合格となります。
一次試験(学科)・二次試験(設計製図)
(学科)
- 総得点:60点以上
- 建築一般知識:12点以上
- 建築法規:10点以上
- 建築設備:24~25点以上
(設計製図) - 評価A~Dの4段階中、評価Aの者が合格となります。
試験日程・受験地
試験日程
●一次試験・・・・6月中旬頃
●二次試験・・・・8月下旬頃
受験地
札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄(沖縄は1次試験のみ)
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建築設備士の仕事内容
建築設備士の資格取得者の仕事内容は、建築士に対して建築設備の設計や、工事監理の助言、工事に対する助言を行うことです。
建築物そのものは設計しません。着工後の現場では、工事の管理や指導をします。
建築設備士が助言をした現場は、その旨を建築確認書類や工事完了の届出において、記載しなければなりません。
建築設備士取得するメリットとは?
近年、建築物の安全に対する意識が高くなり、基準も厳しくなっています。
実際は、建築設備士の資格を持った者がいなくても、建築の設計や工事はできます。
建築設備士を置くことそのものが義務なのではなく、建築物が建築設備士から助言を得た場合に、公的な書類に明記することが義務付けられているのです。
つまり、建築物の設計や工事現場で、建築設備士が「必ずしも必要!」ってワケではありません。
しかし、建築物の安全性や品質について、専門的な立場からより良い助言を得られるというのは、依頼者から見て安心と信頼の根拠となります。
建築設備士資格の保有者がいることは、建築設備に対する専門知識や技術の客観的な証明です。
社会的にも、建築物や企業が認められることになります。
「建築設備士資格」は、今後の建築業界で、需要があり続ける資格といえます。
また、資格取得者は実務経験なしで一級建築士の受験資格を得ることができ(ただし、合格しても一級建築士登録には建築設備士資格取得後4年の実務経験が必要)、その他にも、防火対象物点検資格者の受講資格や、点検資格者の受講資格も得られます。
また、建築設備士資格を取得し、実務経験を1年以上積むことで、一般建設業の許可基準における専任技術者と主任技術者になることができ、更に建築設備士が在籍する企業は評価が上がるため、転職や就職には大変有利になります。
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まとめ
本記事を簡単にまとめると
- 建築設備士は、建築設備の設計や、工事監理の助言を行うことができる。
- 建築設備士の署名がある建築物は、品質の高い建築物
- 今後はさらに、需要がある資格
建築設備士の資格を取得すると、安全や高品質が求められるスケールの大きな建築物に、専門的な立場から携わることができます。
今後も需要がある「建築設備士」の資格、建築業界で働いてる人には、是非おススメします。
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