原子力発電には欠かせない核燃料取扱主任者試験は独学でもイケる?

原子力発電には欠かせない核燃料取扱主任者試験は独学でもイケる?

核燃料取扱主任者の資格の概要、核燃料取扱主任者試験は独学でも合格できるのか、またこの資格の収入と将来性、合格率、おすすめテキスト、参考書や問題集などを解説していきます。

先に結論を言いますと、核燃料取扱主任者試験は「独学では厳しい!」と思います。

独学だと厳しい理由
  • 参考書や問題集が市販されていない
  • 分野ごとの試験対策が大変
  • 理工系でも特殊な専門領域

電力会社に勤めてる方が核燃料取扱主任者試験にチャレンジする方が多く、その方たちでも
分野ごとに専門書を選定して自学自習するしか方法がありません。

転職しようと思って、独学でチャレンジする資格としては、難しいと思います。

本記事でわかる事。
  • 核燃料取扱主任者とは?
  • 核燃料取扱主任者収入と将来性
  • 核燃料取扱主任者試験合格率
  • 核燃料取扱主任者に関するテキスト
  • 核燃料取扱主任者試験概要
  • 核燃料取扱主任者試験対策として

上記の内容について解説していきます。



核燃料取扱主任者とは?


核燃料取扱主任者とは、原子炉等規制法に基づき、核燃料の加工や使用済み核燃料の再処理を行う施設で核燃料物質の保安・監督を行うための国家資格です。

核燃料取扱主任者は核燃料の加工事業者や再処理事業者では必置の資格となっています。

東日本大震災以後、国民の核燃料に対する関心は高く、原発以外の発電方法を探すなどの議論が発展した結果、電気事業の抜本的な改革が求められ電力の自由化が始まりました。

今後日本が原発燃料による発電環境を維持していくためには、核燃料取扱主任者は必要不可欠な資格といえます。

核燃料は原子燃料ともいわれる非常に危険な物質として知られています。
化学薬品やガソリンといった燃料とは全く異なり、その危険度はわずかな事故が起きただけでも大きな被害が周辺地域にまで及ぶ危険性があります。

そのため核燃料取扱主任者は事故やトラブル防止のために、徹底した核燃料の管理と監督を行うという重要な任務を担っている責任の強い資格といえます。

核燃料取扱主任者の試験は誰でも受験できますが、原子炉主任技術者試験と並び理数系国家試験の中では難関の部類に入る専門性が非常に高い資格のため、基本的には現場で働いている方が取得する資格です。

核燃料取扱主任者収入と将来性


核燃料取扱主任者は工場などで監督者として働くため、それなりの高収入が期待できます。

また、大半の企業では資格手当がつくため、キャリアアップのために関連企業にすでに勤めている方たちが資格を取得するケースが多く、経験や勤務年数とともに年収も上がると考えられます。

また、核燃料取扱主任者試験の合格者の多くの方が「第1種放射線取扱主任者」の資格取得者であることからも、核燃料取扱主任者資格に加えて放射線取扱主任者などの関連資格を取得することで給与アップが見込めます。


専門性の高い仕事であり必置義務のある資格ですので、常に一定のニーズがあります。
今後も日本が核燃料を使い続ける限り、核燃料取扱主任者としての仕事がなくなることはないといえます。

核燃料取扱主任者試験合格率

以下は、核燃料取扱主任者試験受験者と合格率の表になります。

実施年受験者数合格者数合格率
2021年47人15人31.9%
2020年55人18人32.7%
2019年63人27人42.9%
2018年64人25人39.1%
2017年63人17人27%

受験者数が少なく、資格取得者が少ない理系の難関資格の1つと言われています。
実務経験なしで受験できる放射線関係資格の中では間違いなく一番難易度は高い試験です。

マニアックでハードな計算問題の出題が多いことや、スクールもなく、過去問集、教科書、参考書の類がほとんどない受験環境だけ考えても、国家資格にしては比較的合格率も高そうに見えますが試験の難易度は非常に高い言えます。

専門知識がない人が受けてもまず受からない試験です。

現に、ほとんどの受験生は一部科目を免除にできる第1種放射線取扱主任者を取得してから挑みます。

難易度レベルは、原子炉主任技術者試験ほどではないですが、理数系国家試験の中では原子炉主任技術者試験と並ぶ難関試験の部類に入ります。

核燃料取扱主任者に関するテキスト

核燃料―対話:原子力入門 (化学 One Point 2)

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細かい内容をわかりやすく解説しています。

核燃料物質等の安全輸送の基礎

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国連の経済社会理事会の下にIAEAがあり,関連する団体に国際海事機構(IMO),国際民間航空機関(ICAO)があり,その他国際航空輸送協会,欧州危険物国際輸送協会,欧州危険物国際鉄道輸送協会,などと規則を決めていることを知りました。
日本の原子力が国際的に評価されるためには,細かいところまで安全に関して情報発信ができるかどうか

原子力・量子・核融合事典〈第3分冊〉原子力化学と核燃料サイクル

核燃料取扱主任者試験概要

核燃料取扱主任者試験概要を以下にまとめました。

核燃料取扱主任者試験概要
ホームページ・
受験申込・問合せ
原子力規制委員会
受験資格制限なし
願書申込み
受付期間
1月上旬~中旬頃まで
受験料(税込み)47,700円
身体上の障害等に係る
特別措置について
障害のため、特別措置を希望する者は、受験申込書等請求時に申し出て、
配付された「特別措置に関する申請書」を受験申込書等と
併せて提出して下さい。
試験日程3月上旬頃(2日間)
受験地東京
試験内容筆記試験
1日目

  • ① 核燃料物質に関する法令
    (2時間)
  • ② 核燃料物質の化学的性質及び
    物理的性質(2時間)

2日目

  • ① 核燃料物質の取扱いに関する技術
    (2時間)
  • ② 放射線測定・放射線障害防止
    に関する技術(2時間)
合格基準各科目とも、100点満点中、
60点以上で合格となります。
免除(科目等)
について
核燃料取扱主任者試験の実施細目等に関する規則
第1条第4項の表第2号に該当する認定課程を修了した者(令和3年3月に修了見込みの者を含む。)
については「核燃料物質の化学的性質及び物理的性質」「核燃料物質の取扱いに関する技術」
及び「放射線の測定及び放射線障害の防止に関する技術」の課目の試験が免除されます。
(該当者は、受験申込書に修了(見込)年月日を記入するとともに、
当該認定課程の修了(見込)証明書及び修得単位(見込)証明書を添付してください。)

核燃料取扱主任者試験対策として


実務経験なしで受験できる放射線関係資格の中では間違いなく一番難易度は高い試験ですが、
多少お金が張りますが日本原子力研究開発機構(JAEA)では「核燃料取扱主任者受験講座」を開催し、受験予定の方の学習を支援しています。

カリキュラムは4日間の講義編と、過去の問題の解答と解説が中心の3.5日間の演習編から構成されていますので、費用、時間、受講場所の都合がつく方にはおすすめの講座です。

核燃料取扱主任者受験講座概要

核燃料取扱主任者受験講座概要
申込締切日開始日の1か月前
募集人員25名
受講料(税込み)125,400円
受講内容核燃料取扱主任者資格の取得を目標としており、
学習支援、講義と演習のセットで構成されています。主として核燃料に関する専門知識
(核燃料物質に関する法令、核燃料物質の化学的・物理的性質、
核燃料物質の取扱技術、放射線の測定技術)を重点的に学習する
「講義編(4日間)」と過去の問題の解答と解説を中心にした
「演習編(3.5日間)」からカリキュラムが構成されています。
開催日程講義編:9月7日~9月10日(4日間)
演習編:11月30日~12月3日(3.5日間)
会場オンライン授業となりますので、
各職場・御自宅等で受講可能。

唯一の核燃料取扱主任者試験対策の講座なので、核燃料取扱主任者試験に挑戦しようと検討している方は
受講を考えてみてはいかがでしょうか。