ボイラー・タービン主任技術者資格って難しい?他のボイラー資格との違いは?

ボイラー・タービン主任技術者資格があるとどんなメリットがある?

「ボイラー・タービン主任技術者資格ってどうやって取得するの?」
「ボイラー・タービン主任技術者資格取得って難しい?」
「中卒・高卒だけどボイラー・タービン主任技術者資格取得できる?」

このような疑問に答える記事になります。

本記事でわかる事
  • ボイラー・タービン主任技術者とは?
  • ボイラー・タービン主任技術者と他のボイラー資格との違いは?
  • ボイラー・タービン主任技術者が役立つ職場
  • ボイラー・タービン主任技術者の資格概要

上記の内容について解説していきます。



ボイラー・タービン主任技術者とは?


火力や原子力などの発電所では、エネルギーを電力に変換するために「ボイラー」や「タービン」が活躍しています。

 

ボイラー・タービン主任技術者は、これらを利用した発電設備の工事、維持、運用において、現場の安全を監督する人に必要な国家資格です。取得にあたって試験や講習はなく、所定の学歴および実務経験を満たした上で、最寄りの産業保安監督部電力安全課に申請することで、経済産業大臣から免状が交付されます。

ボイラー・タービン主任技術者は、火力や原子力発電所、燃料電池発電所などでエネルギーを動力に変換するためのボイラーやタービンなどの維持・運用に関して保安監督を担う仕事です。

 

電気事業法に基づき、各発電所及び発電設備を扱う工場には、大規模な事故や火災を防止するために、1人以上の有資格者を配置することが義務付けられています。ボイラー技士やボイラー溶接士など、ボイラーと名の付く資格はいろいろありますが、それらの資格と異なる点はボイラーに手を加える作業をするのではなく、現場を管理する役割を担うことです。

 

この資格は扱うボイラーやタービンの種類によって第1種第2種に分かれています。なお、資格交付のための国家試験があるわけではなく、申請により学歴及び実務経験に応じて免状を取得できます。すなわち、申請に通るか否かが鍵となります。

 

ちなみに、ボイラー・タービン主任技術者資格を取得すると、特定第一種圧力容器取扱作業主任者という資格が、申請のみで取得できます。

ボイラー・タービン主任技術者と他のボイラー資格との違いは?

次にボイラー・タービン主任技術者と他のボイラー資格との違いについて解説していきます。

 

ボイラー整備士との違い

ボイラー技士とは、ボイラーを用いて建物の空調管理(空気調節管理)を行う存在です。空調管理に特化したボイラー関連の資格で、ボイラーで空気を調節する設備がある建物などで必要になります。空調管理を必要とする場所なら、どこでも活かせる資格です。

 

ボイラー・タービン主任技術者は、事業所などでボイラーやタービンの工事・運用を行う時に安全を維持する監督です。ボイラー・タービンに関する工事や運用の際には全般的に関わるため、空調管理を主とするボイラー技士とは役割が異なります。

 

また、監督として指示するボイラー・タービン主任技術者と空調専門のボイラー技士とでは、携われる範囲にも違いがあると言えます。ボイラー技士は一部を担当する者として、全体を見るボイラー・タービン主任技術者の指示を受けることあります。

ボイラー技士資格概要記事は、下記になります。
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ボイラー整備士との違い

ボイラー整備士とは、使用場所でボイラーが正常かつ安心に稼働するよう管理する存在です。

 

一定規模以上のボイラーや、第1種圧力容器の整備に携わります。仕事内容は、正常に動くかの点検・部品交換などメンテナンス・附属設備の整備や清掃などです。

 

ボイラー・タービン主任技術者は工事・維持・運用を行う際の監督として進行や維持の安全を保つ存在ですが、ボイラー整備士は既に設備されたボイラーの安全を保つ存在です。つまり、ボイラー・タービン主任技術者は設置の段階から携わりますが、ボイラー整備士は設置後から携わります。

 

ボイラーの稼働にあたっての安全を保つ点は同じですが、携わる範囲や担う仕事内容には違いがみられます。

ボイラー整備士資格概要記事は、下記になります。
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ボイラー溶接士との違い

ボイラー溶接士とは、ボイラー・圧力容器・機械などの溶接を労働安全衛生法に基づいて行う時に必要となる存在です。

 

ボイラーの他、第1種圧力容器・フランジ・建設機材と機械や重機・自動車部品などの溶接も行えます。

 

ボイラー溶接士の主な業務は、ボイラーなどを製造・修理する際に必要な溶接作業を行うことです。ボイラー・タービン主任技術者は工事から運用までの安全を保つための監督ですので、仕事として行う内容には明白な違いがあると言えます。

ボイラー・タービン主任技術者が役立つ職場

ボイラー・タービン主任技術者の主な職場は、燃料電池発電所・環境保全事業・再生可能エネルギー事業会・ビル設備管理会社の4つです。

いずれの場所でも基本的な仕事内容(ボイラーやタービンの工事・維持・運用の安全を管理する監督)は変わりませんが、その目的や一緒に仕事を行う存在などには違いがあります。

ボイラーやタービンを必要としている企業や、職場環境のために設置しているビルなどは意外と多いため、どのような場所で働くことができるのかを把握しておくことが大切です。

燃料電池発電所での仕事内容

ボイラー・タービン主任技術者は燃料電池発電所で電気事業法に規定された主任技術者のうち、火力・原子力・燃料電池の設備に係わる安全を保つための監督的存在を指します。そのため、燃料電池発電所は主な職場とも言えます。

 

火力発電所などでは、タービンを動力源にする発電機があります。石炭火力発電所を例に挙げると、まず石炭をボイラーで燃焼させ、その時に出る蒸気で回転したタービンの動力を発電機に伝えて電気を作っています。

ビル設備管理会社での仕事内容

ビル設備管理会社とは、ビルの所有者や利用者などに代わってビルに設置されている設備を管理する会社です。

 

ビルに関する設備は建築・電気・通信・水道など様々で、一部にはボイラーが用いられている設備もあります。ビルでボイラーを使う設備は空調設備がメインですので、多くのビル設備管理会社では空調設備の工事・維持・運用に携わることになります。

再生可能エネルギー事業会社での仕事内容

ボイラー・タービンと環境に優しい再生可能エネルギーは結び付きがイメージできない方もいるかもしれませんが、木質バイオマス発電と呼ばれる仕組みでタービンが用いられています。

 

蒸気や可熱性ガスといった木質バイオマスを燃焼させて、その力でタービンを回して発電するというものです。燃焼技術によって再生可能エネルギーを作るための設置や維持、運用を安全に行えるようにボイラー・タービン主任技術者が必要となります。

環境保全事業での仕事内容

環境保全とは、経済活動によって環境保全に悪影響を与え得る負担を減らす取り組みのことです。影響の可能性を持つ企業には、環境保全課などが設けられています。

 

関係する内容には、海洋汚染・オゾン層破壊・野生動物の減少・緑地の縮小など世界規模で広範囲に支障をきたす負担の他、大気汚染・水質汚濁・地盤沈下・悪臭など人々の生活環境に悪影響のある被害を防ぐ取り組みなどが含まれています。

 

ボイラーは、ばい煙(燃焼等で生じる硫黄酸化物・煤塵・有害物質)を排出するため、設置や維持の仕方に関する周辺環境との兼ね合いや、運用の継続に伴う入れ替えなどが必要になります。ボイラー・タービンを適切に扱うにあたって、ボイラー・タービン主任技術者が役立ちます。

ボイラー・タービン主任技術者職場別の年収

次にボイラー・タービン主任技術者の年収についてを求人情報を元に紹介します。

ボイラー・タービン主任技術者、特に第1種ボイラー・タービン主任技術者の年収は350万円から1200万円の年収提示があるようです。

 

相当広い年収幅ですが、これはボイラー・タービン主任技術者として選任され行う職務により年収が異なるからです。

 

「機械設備の維持点検の職務」だと年収は350万円~650万円、「バイオマス発電所のエンジニアリングの職務」だと年収490万円~650万円、「地域冷暖房の運転・管理の職務」だと年収350万円~750万円、「火力発電の保守の職務」だと年収700万円~1200万円の年収提示がされています。

ボイラー・タービン主任技術者の資格概要

ホームページ・申請申込・問合せ

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北海道産業保安監督部電力安全課〒060-0808
札幌市北区北8条西2-1-1 札幌第一合同庁舎
電話:011-709-1795 FAX:011-709-1796
関東東北産業保安監督部東北支部電力安全課〒980-8403
仙台市青葉区本町3-3-1 仙台合同庁舎
電話:022-221-4948 FAX:022-224-4370
関東東北産業保安監督部電力安全課〒330-9715
埼玉県さいたま市中央区新都心1-1 さいたま新都心合同庁舎1号館
電話:048-600-0385~0388 FAX:048-601-1301
中部近畿産業保安監督部電力安全課〒460-8510
名古屋市中区三の丸2-5-2
電話:052-951-2817 FAX:052-951-9802
北陸産業保安監督署〒930-0091
富山市愛宕町1-2-26
電話:076-432-5580 FAX:076-432-0909
中部近畿産業保安監督部近畿支部電力安全課〒540-8535
大阪市中央区大手町1-5-44
電話:06-6966-6048 FAX:06-6966-6089
中国四国産業保安監督部電力安全課〒730-8531
広島市中区上八丁堀6-30 広島合同庁舎2号館
電話:082-224-5742 FAX:082-223-6299
中国四国産業保安監督部四国支部電力安全課〒760-8512
高松市サンポート3-33
電話:087-811-8586 FAX:087-811-8597
九州産業保安監督部電力安全課〒812-0013
福岡市博多区博多駅前東2-11-1
電話:092-482-5519~5524 FAX:092-482-5973
那覇産業保安監督事務所〒900-0006
那覇市おもろまち2-1-1
電話:098-866-6474 FAX:098-860-1376

申請申込み受付期間

随時受け付け

申請資格

学歴
必要な実務経験年数
1種2種
(1)(2)(3)(4)(5)
1)大学(機械工学)卒66333
2)大学卒106353
3)短大・高専(機械工学)卒88444
4)短大・高専卒128464
5)高校(機械工学)卒1010555
6)高校卒1410575
8)一級海技師(機関)、特級ボイラー技士、エネルギー管理士(熱)又は、
技術士(機械部門に限る)の2次試験に合格した者
66333

 

ここで出てくる(1)~(5)というのは、以下のようなものになります。

 

区分内容
(1)卒業後((8)においては資格等習得後)にボイラー又は蒸気タービンの工事、維持又は、運用に係わった年数
(2)1)のうち、発電用の設備(電気工作物に限る。)に係わった年数
(3)2)のうち、圧力5,880キロパスカル以上の発電用の設備に係わった年数
(4)卒業後((8)においては資格等習得後)にボイラー、蒸気タービン、ガスタービン又は、燃料電池設備(最高使用圧力が98キロパスカル以上のもの)の工事、維持又は、運用に係わった年数
(5)(4)のうち、発電用の設備(電気工作物に限る。)に係わった年数

申請方法

  • ① 申請書類の写しをFAX又は、郵送で、管轄の産業保安監督部まで送付し、事前審査が行われます。
  • ② 各管轄の産業保安監督部において、担当官による審査。
  • ③ 申請に不備があった場合は、返却された申請書の指摘箇所を改めて、再申請を行います。

学歴に応じた実務経験年数を持つ方が申請にて取得できます。
申請先:最寄りの産業保安監督部電力安全課

交付手数料

6,600円(再交付の場合は、2,600円)

まとめ

ボイラー・タービン主任技術者は交付を受けるにあたっての試験がなく、学歴に応じて定められた実務経験年数を満たせば良いということになっています。申請資格自体に特別難しいことはありませんが、学歴によって必要になる年数が異なるのでその点は把握しておかなければなりません。

 

また、この資格で確実に言えることは「職に困りにくい」ということです。

 

なぜなら火力発電に関しては先行きがどうなるかは不透明なとこがありますが、再生可能エネルギーの一つであるバイオマス発電では選任義務がある関係上ボイラー・タービン主任技術者の活躍の場所となりえます。

 

ただ、火力発電などだけでなく地域冷暖房や機械設備というフィールドでも活躍の道があります。