国家資格である中小企業診断士の二次試験の試験内容や合格基準がよくわからないという悩みを持つ方に朗報です。
試験は筆記試験と口述試験に分かれ、各科目出題内容や合格基準などを紹介しています。
独学で勉強することもできますが、多くの科目数と高い難易度を考慮すると、計画的な勉強が必要です。
つまり、通信講座や通学講座の受講がおすすめです。
この記事を読むことで、中小企業診断士試験に合格するための効率的な勉強方法を学ぶことができます。
キャリアアップに繋がる資格取得に興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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中小企業診断士二次試験の概要
中小企業診断士の二次試験について説明します。
この試験は、中小企業診断士として必要な実践的な能力を判定するためのものです。
試験は筆記試験と口述試験の2つのステップから成り立っています。
筆記試験は難しいものの、口述試験の合格率は高いです。
つまり、口述試験に合格すれば、中小企業診断士としての実践力を認められる可能性が高いと言えます。
①筆記試験:15〜200文字程度の記述式問題が4問、各100点満点で出題
②口述試験:10分程度の口述試験であり、筆記試験出題内容をもとに4〜5問出題
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中小企業診断士試験日程(2022年度)
中小企業診断士試験日程(2022年度)
申し込み期間 | 4月28日~5月31日 |
一次試験日 | 8月6日・7日 |
一次試験合格発表 | 9月6日 |
二次試験申し込み期間 | 8月26日~9月22日 |
二次試験 筆記試験日 | 10月30日 |
二次試験 筆記試験 合格発表日 | 2023年1月12日 |
二次試験 口述試験日 | 2023年1月22日 |
二次試験 合格発表日 | 2023年2月1日 |
中小企業診断士の試験は、一次試験と二次試験に分かれています。
一次試験は、正解を選ぶ多肢選択式の試験です。
二次試験は、筆記試験と口述試験の2つに分かれています。
筆記試験は、自分で文章を書いて回答する形式の試験であり、口述試験は試験官との面接試験です。
試験日程や申し込み方法について紹介していきます。
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二次試験受験資格
中小企業診断士の一次試験には、受験資格に関する制限はありませんが、二次試験には一定の「受験資格」が必要です。
受験資格について
中小企業診断士の筆記試験を受けるには、まず一次試験を合格する必要があります。
一次試験合格者は、二次試験に受けることができます。
一次試験の合格は2年間有効であり、それ以上経過すると合格が無効となってしまうので、気を付ける必要があります。
口述試験の受験資格
中小企業診断士の口述試験は、二次試験の最終段階となります。
口述試験を受けるには、まず筆記試験に合格する必要があります。
口述試験は合格率が高く、筆記試験に合格することが二次試験合格のカギとなっています。
二次試験受験料
2021年まで | 17,200円 |
2022年以降 | 17,800円 |
二次試験出願期間
8月下旬〜9月中旬
二次試験試験実施時期
10月中旬または下旬の日曜日
二次試験試験会場について
中小企業診断士二次試験の受験会場は、全国7地区に設置されています。
2022年度試験では17会場が設置されていました。
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地区 | 会場名 | 所在地 |
札幌 | ロイトン札幌 | 札幌市中央区北1条西11丁目 |
仙台 | 東北福祉大学 | 東北福祉大学 |
東京 | FORRUM 8 | 渋谷区道玄坂2-10-7 新大宗ビル |
大正大学 | 豊島区西巣鴨3-20-1 | |
上智大学 | 千代田区紀尾井町7-1 | |
日本大学 | 千代田区神田三崎町1-3-2 | |
日本大学 | 千代田区西神田1-2-7 | |
立教大学 | 豊島区西池袋3-34-1 | |
拓殖大学 | 文京区小日向3-4-14 | |
NTT中央研修センター | 調布市入間町1-44 | |
千葉商科大学 | 千葉県市川市国府台1-3-1 | |
名古屋 | 愛知大学 | 名古屋市中村区平池町4-60-6 |
大阪 | マイドームおおさか | 大阪市中央区本町橋2-5 |
大阪アカデミア | 大阪市住之江区南港北1-3-5 | |
兵庫 | 神戸国際展示場 | 兵庫県神戸市中央区港島中町6-11-1 |
福岡 | 博多国際展示場& | 福岡市博多区東光2-22-155 |
南近代ビル | 福岡市博多区博多駅南4-2-10 |
中小企業診断士の受験会場についてですが、試験申し込みの際には、具体的な受験会場を指定することはできません。
しかし、受験する地区を指定することは可能です。
試験会場は申し込み後に指定されますので、会場までの交通手段などを事前に確認しておくことが重要です。
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中小企業診断士試験の二次試験について
中小企業診断士試験の二次試験には、受験資格があり、それが一次試験の合格です。
一次試験の合格には2年間の有効期間があり、一度合格すると2度まで二次試験に挑戦することができます。
二次試験について、詳しく解説していきます。
二次試験の申し込みと受験料について
中小企業診断士試験の二次試験の受験料は、2022年度から改定され、現在は17,800円です。
二次試験の受験案内は、一次試験に合格した方に送られます。
もし、一次試験の受験前に引っ越しをした場合は、中小企業診断協会の公式サイトから住所変更届の書式をダウンロードし、必要事項を入力して提出する必要があります。
二次試験の申し込み方法は、一次試験と同じく、受験案内に同封されている申込書に必要事項を記入し、受験料を払って郵送することで申し込みます。
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二次試験は筆記試験と口述試験の2ステップ
中小企業診断士の二次試験は、筆記試験と口述試験に分かれており、それぞれ別の日程で行われます。
口述試験を受験するには、まず筆記試験に合格する必要があります。
筆記試験の合格発表と口述試験の試験日は間隔が短いため、筆記試験終了後から口述試験に向けた対策を始めることが重要です。
二次試験 筆記試験日 | 10月30日 |
二次試験 筆記試験 合格発表日 | 2023年1月12日 |
二次試験 口述試験日 | 2023年1月22日 |
中小企業診断士の一次試験には、科目別合格の制度がありましたが、二次試験の筆記試験にはそのような制度はありません。
二次試験の筆記試験は、総合点で合格ラインをクリアしないと合格できない試験です。
そのため、しっかりと対策を立てて臨むことが重要です。
二次試験筆記試験概要
中小企業診断士の一次試験では、多肢選択式の問題が出題されますが、二次試験の筆記試験では、論述式の問題が出題されます。
時刻 | 配点 | 出題内容 |
9:40~11:00 | 各100点 | 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I |
11:40~13:00 | 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 II | |
14:00~15:20 | 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例III | |
16:00~17:20 | 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 IV |
中小企業診断士の二次試験の筆記試験は、一次試験で学んだ知識を活かして、事例に対して論述式で解答する問題が出題されます。
各問題に80分の試験時間が設けられており、400~800文字程度で解答する必要があります。
試験に合格するには、単純に知識を暗記するだけでなく、理解することが必要です。
合格ラインは240点であり、全体の6割の得点が必要になります。
また、各科目には足切り点が設定されており、40点以上の得点が必要です。
二次試験では科目別合格がないため、全科目を一発で合格するために、しっかりと準備しましょう。
口述試験は面接試験
二次試験の筆記試験に合格すると、最後に口述試験が行われます。
口述試験は、試験官との面接形式で、中小企業診断における事例に対して口頭で解答する必要があります。
試験時間は10分程度で、端的に分かりやすく解答できるかが勝負です。
資料等を見ることはできず、即座に的確に解答する能力が求められます。
二次試験の筆記試験と同時に、口頭でも説明できるような訓練をしておくことが重要です。
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二次試験筆記試験の出題傾向と解き方のコツ
中小企業診断士の二次筆記試験は、以下の4科目に分かれています。
中小企業診断士の二次試験は、一次試験とは異なり、記述式の問題が出題されます。
具体的には、企業の概要が記された文章に、4~5問の設問があり、それぞれに対して40~120字で解答する形式です。
一次試験と違い、正確な回答を自ら作り上げる必要があるため、より高いレベルの能力が求められます。
事例を正確に把握する力を養うためには、研究や勉強が必要になります。
事例Ⅰの出題傾向と解き方のコツ
出題傾向
組織や人事に課題を抱えている企業について出題されます。
二次試験の筆記試験では、100人前後の社員を抱える歴史ある大企業に関する問題が多く出題されます。
例えば、過去の成功や失敗要因の分析や現在の課題を解決するための人事施策の提案などです。
具体的な施策名と、その施策が実施された場合の効果についての知識が必要になります。
この科目は一次試験の「企業経営論」と関連しているため、しっかりと学習しておくことが必要です。
コツ①組織・人事の問題であることを意識する
二次試験の筆記試験で出題される事例には、組織・人事の問題が多く含まれています。
例えば、売上改善の課題があった場合でも、商品の品質やマーケティングに着目する解答は不適切です。
事例に対する解答作成前に、問題が組織・人事の観点であることをしっかりと意識して解答を作成する必要があります。
コツ②事例企業の過去の成功体験から、企業の強みを見つける
事例Ⅰにおいて扱われる企業は、かつて成功を収めた経験があるものの、環境の変化により新たな経営課題を抱えています。
このような企業では、過去の成功体験から得た強みを活かしながら、現代に即した組織の変革によって課題を解決する提案ができるとよいでしょう。
事例Ⅱの出題傾向と解き方のコツ
出題傾向
事例Ⅱでは、社員数が10名程度の小規模企業が扱われ、企業の強みや弱み、市場動向を分析し、市場競争に勝ち残るための提案が出題されます。
これらの問題は一次試験で学んだ「企業経営論」「運営管理」の知識が必要です。
コツ①ターゲット顧客を意識する
回答の方向性を決めるためには、問題文で指定されているターゲットの選び方が重要です。
ターゲットは問題文中にしばしば現れるので、読み進めながら誰をターゲットにするべきか意識することが大切です。
コツ②与件文以外の情報を使用しない
事例Ⅱでは、馴染みのある業種が多いため、自分自身の経験を元に回答を作成してしまいそうになります。
しかし、与えられた条件と関係のない情報を記入しても、得点にはつながりにくいので注意が必要です。
与えられた条件に基づいて回答を作成することを心がけましょう。
コツ③強みを生かした提案をする
小規模企業は大企業との競争を避けたい傾向があります。
なので、自社が持つ独自の特徴を生かした戦略を考え、事例企業の価値を高める方法を考えていきましょう。
事例Ⅲの出題傾向と解き方のコツ
出題傾向
事例Ⅲは、製造業における生産管理の課題を扱った問題が多く出題されます。
具体的には、事例企業の強みや課題を明確にする問題や、生産管理の視点から課題解決方法を提案する問題が主です。
この科目は1次試験の「運営管理」と関連しており、製造業に詳しくない人にとっては難しいかもしれません。
しかし、過去の出題傾向から、出題内容が大きく変化することは少なく、十分な対策をすれば得意科目になる可能性があります。
コツ①課題に対して適切な改善方法の助言を意識する
生産管理上の課題と言っても、その内容は多岐にわたります。
例えば、生産計画や生産工程に問題がある場合もあれば、品質やコストに問題がある場合もあります。
問題点を正確に把握し、適切な改善策を提案することが重要です。
コツ②解答に一貫性を持たせる
事例Ⅲでは、分析と提案の流れが定番となっており、企業の強みや弱み、現在の課題、新規取り組みの提案について設問ごとに解答を作成します。
各設問を繋げて答えをまとめることにより、説得力のある解答となります。
事例Ⅳの出題傾向と解き方のコツ
出題傾向
事例Ⅳは、与件文が短い傾向にありますが、財務諸表を読み取る能力が求められる科目です。
出題される問題は、財務諸表から企業の強みや弱みを分析する問題や投資の経済性の問題などがあります。
数値で答える問題が多いため、得点に差が出やすい科目といえます。
しっかり対策をして、高得点を目指しましょう。
コツ①計算ミスに気を付ける
事例Ⅳでは、後の問題に先の解答が影響するものが多く出題されます。
つまり、最初の問題で計算ミスをしてしまうと、その後の問題もズレてしまうことがあります。
簡単な問題でも、ミスなく丁寧に解くことが大切です。
コツ②わからなくても部分点を取りにいく解答をする
二次試験では、途中式や計算過程の記入が部分点に繋がることがあります。
得点が微妙なところで合否が決まることもあるため、出来る限り点数を稼ぎたいところです。
最終的な答えがわからなくとも、解答用紙に何かしらの情報を残すことが大切です。
中小企業診断士二次試験の合格基準
次は、中小企業診断士2次試験の合格基準について確認していきましょう。
筆記試験
筆記試験の配点・時間配分は以下のようになっています。
試験科目 | 配点 | 試験時間 |
事例Ⅰ(組織・人事) | 100点 | 80分 |
事例Ⅱ(マーケティング・流通) | 100点 | 80分 |
事例Ⅲ(生産・技術) | 100点 | 80分 |
事例Ⅳ(財務・会計) | 100点 | 80分 |
口述試験
事例Ⅰ~Ⅳからランダムに出題
合格基準
中小企業診断協会によると、中小企業診断士の二次試験の合格基準は、筆記試験で総点数の60%以上を獲得し、かつ1科目でも満点の40%未満がなく、口述試験で60%以上の評定を受けることが必要です。
つまり、全科目で60%以上の点数を取得することが合格の条件となります。
「中小企業診断士二次試験が難しすぎる!」って思ったなら、下記記事の
「中小企業診断士二次試験 受かる気が しない 人向けの二次試験免除する方法」を参考にしてみてはいかがでしょうか。
中小企業診断士二次試験の合格率・難易度
二次試験の合格率
受験者数 (筆記試験) | 口述試験資格を 得た人数 | 合格者数 | 合格率 | |
平成30年度 | 4,812 | 906 | 905 | 18.8% |
令和元年度 | 5,954 | 1091 | 1,088 | 18.3% |
令和2年度 | 6,388 | 1,175 | 1,174 | 18.4% |
令和3年度 | 8,757 | 1,605 | 1,600 | 18.3% |
令和4年度 | 8,712 | 1,632 | 1,625 | 18.7% |
過去5年間の合格率の平均は、18.5%です。
中小企業診断士の二次試験の合格率は、18〜19%と比較的低めです。
筆記試験が難関であるため、全体の約20%の人しか口述試験に進むことができません。
そのため、二次試験に合格する確率は5人に1人となっています。
中小企業診断士試験に合格するための必要な勉強時間
中小企業診断士試験の合格に必要な勉強時間は人によって異なりますが、一般的には約1000時間といわれています。
経済学・経営学・会計などの分野に親しみのある方は、平均より短期間で合格できる傾向にありますが、経験のない方は平均以上の時間が必要になる可能性があります。
勉強時間を確保するためには、1日2~3時間の勉強を続けて、少なくとも1年以上は必要になります。
仕事をしながら勉強する場合、かなりの努力と忍耐力・継続力が必要となります。
中小企業診断士試験に合格するための必要な勉強時間についてまとめ記事を書いてみました。
中小企業診断士試験に合格するまでの学習期間
合格するまでの学習期間
・1年以内:27%
・2年以内:21%
・3年以内:21%
・4年以内:13%
・4年以上:15%
中小企業診断士試験に合格するには、約1000時間の勉強時間が必要だと言われていますが、実際に合格した方々がどのくらいの期間をかけたのか、大手資格学校のLEC東京リーガルマインドが調査しました。
その結果、合格までの学習期間は様々で、最短で7か月、最長で7年以上かかっている方もいました。
また、学習期間の平均値は2年5か月程度で、週に平均10時間程度勉強する方が多かったとのことです。
中小企業診断士試験を受験する方は社会人が多いため、仕事と両立しながら勉強を進めることになるかもしれませんが、自分に合った勉強スタイルで、着実に学習を進めていくことが大切です。
中小企業診断士試験において、実際に合格した方々の学習期間をみると、27%の方が1年以内に合格した一方で、40%以上の方が2~3年の学習期間を要しました。
さらに多くの方が長期間の勉強を必要とし、4年以上の勉強期間を要してしまった方や、受験を諦めてしまった方も少なくありません。
このことから、中小企業診断士試験は決して簡単な試験ではなく、多大な努力と忍耐力が必要な試験であると言えます。
仕事しながらでもできる?
中小企業診断士の資格は、勉強時間や合格率が高いため、受験者の多くが社会人で、30代や40代が約60%を占めています。
資格を取得するためには、広範囲な知識や多角的な視点が必要であることから、簡単に合格できるものではありません。
しかし、しっかりと計画を立てて勉強すれば、働きながらでも合格することができると思われます。
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中小企業診断士試験の注意すべき4つのポイント
中小企業診断士試験の基本的な情報や試験内容についてお伝えしてきましたが、最後に受験する際に4つの注意すべきポイントを紹介します。
4つのポイント
・科目免除はじっくり考えて申請
・受験料の入金に注意
・受験地区は選択可能も会場は選択不可
・試験会場に持ち込みできないもの
中小企業診断士を目指す方や勉強を始めた方は、これらをしっかりと把握しておくことが大切です。
科目免除はじっくり考えて申請
中小企業診断士試験の一次試験には、科目別合格の制度があります。
一度合格した科目は翌年以降は受験を免除されますが、必ず利用するのが得策ではないことに注意が必要です。
例えば、6科目で受験できる状態になった場合、各科目の合格点が40点以上、総得点が360点以上である必要があります。
しかし、各科目が58点であった場合、足切りは免れますが合格ラインを超えることができません。
そこで、前年に合格した1科目も受験し、72点を取得することで、合格ラインを超えることができます。
ケース | 合格ライン | 各科目得点 | 合計点 | 結果 |
6科目受験 | 360点 | 58点 | 348点 | 不合格 |
7科目受験 | 420点 | 6科目 58点 | 420点 | 合格 |
1科目 72点 |
科目別合格制度では、一度合格した科目は受験免除となります。
つまり、その科目は得意科目として扱われるため、苦手科目で点数を落としても得意科目で点数を稼ぐことができます。
しかし、必ずしも科目免除を利用することが合理的とは限りません。
自分の得意分野や苦手分野をしっかり把握し、戦略的に科目免除を受けたり再受験したりすることで、合格を目指すことができます。
受験準備の際には、自分自身を客観的に見極め、最適な戦略を取りましょう。
受験料の入金に注意
中小企業診断士試験の受験申し込み時には、受験料の払い込み方法に注意が必要です。
受験料は、郵便局またはゆうちょ銀行でのみ納付が可能です。
納付方法は払込書を使って行いますが、ゆうちょ銀行のATMで納付する場合は、払込書を必ず使用してください。
ATM画面から払込書でのご送金を選択し、払込書に記載されている口座番号や金額を入力して入金します。
払込書を使用しないで納付すると、受験料の納付とは認められず、受験申し込みができない場合があります。
近隣に郵便局がなく、ATMを利用する場合は、払込書を必ず持参し、慎重に手続きを行いましょう。
受験地区は選択可能も会場は選択不可
中小企業診断士試験は、全国8地区に受験会場が設置されます(二次試験は7地区)。
受験申し込み時には、1つの地区を選択することになりますが、会場は指定できません。
東京や大阪、福岡地区には複数の受験会場がありますが、受験する会場は受験票が届くまでわかりません。
試験までの移動や駐車場の確認など、試験当日の準備は大変重要です。
また、一次試験は2日間連続で行われます。会場までの移動に時間がかかる方は、宿泊も視野に入れる必要があります。
試験前には、宿泊施設の予約や交通チケットの手配など、十分な準備をしておきましょう。
試験会場に持ち込みできないもの
試験当日には持ち込みができないものがありますので、事前に試験案内を確認しておきましょう。
一次試験では、電子機器の持ち込みは禁止されています。
スマートウォッチなどのウェアラブル端末も持ち込みができないため、必ず電源を切ってカバンの中にしまってから試験会場に入りましょう。
二次試験では電卓の持ち込みが認められていますが、関数電卓やスマホの電卓機能の利用は禁止されています。
また、できるだけ音が出ないような電卓を選ぶことがマナーとされています。
電卓以外のものは持ち込みが禁止されているため、必ず試験案内で確認しましょう。
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「中小企業診断士試験を受験するために、専門の講座に通わなくても独学で勉強することは可能か?」という疑問があるかと思います。
結論として「できないことはない」です。
ただ、科目数が多く、経営分野について幅広い知識が必要ですので、独学で勉強するのは困難です。
特に社会人の方は仕事との両立が大変で、途中で挫折してしまうかもしれません。
試験内容もかなり広範囲なので、経験がない人にとってはより難しくなるでしょう。
中小企業診断士の資格を独学で取得することはできますが、非常に難しいといえます。
中小企業診断士試験の合格をつかみ取るなら?
中小企業診断士試験の合格には1年以上の勉強が必要であり、計画的な勉強が必要です。
一次試験の合格は2年間有効なので、時間内に合格するためにはしっかり勉強する必要があります。
勉強方法としては、通信講座や通学講座がおすすめです。
独学も可能ですが、期間を決めて計画的に勉強するなら、専門の講師によるサポートや解説を受けながら試験対策を進める通信講座や予備校の方が効率的です。
費用はかかりますが、より効果的な勉強ができるというメリットがあります。
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中小企業診断士試験日程・内容まとめ
今回は、中小企業診断士の2次試験について詳しくお伝えしました。
今回の記事を簡単にまとめると
・二次試験は筆記試験と口述試験に分かれており、各科目で出題される事例に対して回答
・筆記試験は、それぞれ100点満点の4問が出題
・口述試験は、筆記試験出題内容をもとに4〜5問の質問が出されます。
・合格基準は、筆記・口述試験ともに全体の6割を得点できればOK
・二次試験は、合格率が約19%と低く、独学での勉強はかなり難しいので通学・通信講座の受講がおすすめ。
中小企業診断士資格は、取得することでキャリアアップにつながる重要な資格の1つです。
あなたもぜひ、諦めずに中小企業診断士資格の取得を目指してみてください!