ボイラーとは、温水や蒸気を作る設備で、蒸気機関車や船また、病院や工場、ビルなどの施設があります。
ボイラー技士とは、さまざまな場所で使われているボイラーを、安全に運用・管理する国家資格です。
施設によっては、ボイラー技士の有資格者を配置することが義務づけられる場合があります。
このため、資格を持っていると就職や転職に有利になることもあります。
この記事では、ボイラー技士の資格の種類、各受験資格、試験日などについて概要から試験内容までまとめて解説します。
ボイラー技士資格って何種類?
ここから、ボイラ技士資格の種類及び種類別に資格概要や試験日について解説したいと思います。
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ボイラー技士特級の資格概要
受験資格
- 一級ボイラー技士免許を受けた者。
- 学校教育法による大学(短期大学を含む。)又は高等専門学校を卒業した者若しくは専門職大学前期課程を修了し、2年以上の実地修習を経た者。
- 大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与され、2年以上の実地修習を経た者。
省庁大学校【注2】を卒業(修了)し、2年以上の実地修習を経た者。 - 専修学校の専門課程(2年以上・1700時間以上)の修了者(大学入学の有資格者に限る。)などで、その後大学等において大学評価・学位授与機構により学士の学位を授与されるのに必要な所定の単位を修得し、2年以上の実地修習を経た者。
- 指定を受けた専修学校の専門課程(4年以上)を一定日以後に修了し(学校教育法施行規則第155条第1項該当者)、2年以上の実地修習を経た者。
- エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)第9条第1項のエネルギー管理士(熱)免状を有する者で、2年以上の実地修習を経た者。
- 海技士(機関1、二級)免許を受けた者。
- ボイラー・タービン主任技術者(1種又は2種)免状を有する者で、伝熱面積の合計が500㎡以上のボイラーを取り扱った経験がある者。
試験内容
① ボイラーの構造に関する知識(6問/1時間)
② ボイラーの取扱いに関する知識(6問/1時間)
③ 燃料・燃焼に関する知識(6問/1時間)
④ 関係法令(6問/1時間)
合格基準
総得点が、満点中60%以上の得点率
各科目が、満点中40%以上の得点率
免除(科目等)について
過去2年以内に行われた特級ボイラー技士試験を受験し、一部の科目について合格点を得た者は、免許試験結果通知書に記載されている科目が免除されます。
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ボイラー技士1級の資格概要
受験資格
- 二級ボイラー技士免許を受けた者。
- 学校教育法による大学(短期大学を含む。)、高等専門学校、高等学校又は中等教育学校を卒業し、1年以上の実地修習を経た者。
- 大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与され、1年以上の実地修習を経た者。
省庁大学校【注3】を卒業(修了)し、1年以上の実地修習を経た者。 - 専修学校の専門課程(2年以上・1700時間以上)の修了者(大学入学の有資格者に限る。)などで、その後大学等において大学評価・学位授与機構により学士の学位を授与されるのに必要な所定の単位を修得し、1年以上の実地修習を経た者。
- 指定を受けた専修学校の専門課程(4年以上)を一定日以後に修了し(学校教育法施行規則第155条第1項該当者)、1年以上の実地修習を経た者。
- エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)第9条第1項のエネルギー管理士(熱)免状【注4】を有する者で、1年以上の実地修習を経た者。
- 海技士(機関1、2、3級)免許を受けた者。
- ボイラー・タービン主任技術者(1種又は2種)免状を有する者で、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを取り扱った経験がある者。
- 保安技術職員国家試験規則による汽かん係員試験に合格した者で、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを取り扱った経験がある者。
試験内容
① ボイラーの構造に関する知識(10問/1時間)
② ボイラーの取扱いに関する知識(10問/1時間)
③ 燃料・燃焼に関する知識(10問/1時間)
④ 関係法令(10問/1時間)
合格基準
総得点が、満点中60%以上の得点率
各科目が、満点中40%以上の得点率
ボイラー技士2級の資格概要
受験資格
不要。ただし、本人確認証明書の添付が必要です。
試験内容
二級(各科目10問/計3時間)
① ボイラーの構造に関する知識
② ボイラーの取扱いに関する知識
③ 燃料・燃焼に関する知識
④ 関係法令
合格基準
総得点が、満点中60%以上の得点率
各科目が、満点中40%以上の得点率
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ボイラー技士資格の試験日及びお問合せ
受験申込・問合せ
- 公益財団法人 安全衛生技術試験本部 03-5275-1088
- 北海道安全衛生技術センター 0123-34-1171
- 東北安全衛生技術センター 0223-23-3181
- 関東安全衛生技術センター 0436-75-1141
- 中部安全衛生技術センター 0562-33-1161
- 近畿安全衛生技術センター 079-438-8481
- 中国四国安全衛生技術センター084-954-4661
- 九州安全衛生技術センター0942-43-3381
願書申込み受付期間
お住いの管轄実施先までお問い合わせ下さい。
試験日程
●特級・・・・だいたい10月中
●一級・・・・年5~7回
●二級・・・・1ヶ月に1~2回
受験地
お住いの管轄センターで受験。
受験料
各級 6,800円
合格発表日
実施先までお問い合わせ下さい。
試験合格後、免許を申請するためには、実務経験等の証明が必要となります。
免許試験合格者等のための免許申請書等手続の手引きをご覧下さい。
身体上の障害等に係る特別措置について
障害のある方で特別措置を希望される場合は、申請前に安全衛生技術センターに相談して下さい。
まとめ
級 | 取り扱いできるボイラーの種類 | 受験条件(主なもの) |
---|---|---|
特級 | ボイラーの種類を問わずになれる | 1級の取得 |
1級 | ボイラーの伝熱面積が500㎡未満 | 2級の取得 |
2級 | ボイラーの伝熱面積が25㎡未満 | 特になし |
ボイラー技士資格を取得しようと思ってる方は、まずは2級ボイラー技士資格を取得してからですが、2級ボイラー技士になるためには、筆記試験の合格と実技講習の修了が必須となります。
2級ボイラー技士資格の学科試験合格率は、令和元年度で50.8%です。
資格試験としては、特に難易度が高いわけではありません。
しっかり準備を行えば、合格できる試験だと思います。
しかし、2級ボイラー技士免許は筆記試験合格だけでは取得できません。
ボイラーの実務経験がない方は「ボイラー実技講習」も受講し、修了証を入手する必要があります。
2級ボイラー技士資格を効率よく取るために考えるべきこととは?
2023/9/22
2級ボイラー技士とは? 2級ボイラー技士は、全てのボイラーを扱うことができます。 ボイラーとは大変高温・高圧になるため、一歩間違えると爆発などの深刻な災害を引き起こしかねません。 そこで、ボイラーを正 ...